給与明細書の例  

出勤日数は、出勤簿から転記します。また、労働基準法は最低限度として、有給休暇を当該従業員さんの入職日から6ヶ月後に10日付与することとし、その後1年経過ごとに付与する日数が増えます(参考欄をご確認ください)。従業員さんごとに管理する必要があるため、有給休暇管理簿を作成して管理します(参考欄をご確認ください)。
また、育児休暇(子の看護休暇)および介護休暇は、育児・介護休業法によって定められ、子の看護休暇は小学校就学前の子を怪我や疾病により世話が必要になった従業員さんが1年度5日(子が2名以上で10日)取得でき、介護休暇は家族が要介護状態になった際に1年度5日(2名以上で10日)取得できます(参考欄をご覧ください)。なお、育児・介護休暇についても管理票で管理する必要があります。

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基本給、その他手当の類は労働条件によって記入します。残業手当については、固定残業の時間を明確に記載して、その時間を超えた部分が分かるように記載します。残業時間は勤務表で把握して残業手当を計算します。下に割増賃金の計算方法、割増率、欠勤控除の計算方法を記載いたします。

【時間外労働に対する割増賃金の計算方法(上の給与明細書の例を使います。)】 1時間あたりの割増額 A = (基本給 + 役職手当 + 資格手当) ÷ 月平均の所定労働時間※ + 在宅勤務手当(日額) ÷ 1日の所定労働時間 ※月平均の所定労働時間 = (年間出勤日数×1日の所定労働時間) ÷ 12ヶ月 ⇒ 割増賃金(固定残業時間を超えた残業手当) = A × 固定残業時間を超えた時間(勤怠欄より) × 割増率 　 ◯留意点 ・割増賃金の基礎に参入しないものとして、 1.家族手当　2.別居手当　3.子女教育手当　4.住宅手当　5.臨時に支払われた賃金　6.一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金 があげられています。(労基法第37条5項、労基法施行規則第21条) ・通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第3条1項により、５０銭未満の端数があるときは切り捨て、５０銭以上１円未満の端数があるときは切り上げて１円とします。 【時間外割増賃金の割増率】 ・通常の時間外労働 　 法定労働時間(1日8ｈ、週40ｈ)超　25％以上 　　　　　　限度時間(1ヶ月45ｈ、1年360ｈなど)超　25％以上 　　　　　　1ヶ月60ｈ超　50％以上 ・休日労働　法定休日(週1日)※に勤務　35％以上 ・深夜労働　22時から5時までに勤務　25％以上 ※法定休日を「土曜日」「日曜日」などと就業規則に明確に定める必要があります。 ◯留意点 ・割増率は、例えば法定時間外＋深夜の場合は、25％＋25％＝50％以上になります。 【欠勤控除の計算方法】 1時間あたりの控除額B = (基本給 + その他(会社さんでご検討ください)) ÷ 月平均の所定労働時間※ ※月平均の所定労働時間 = (年間出勤日数 × 1日の所定労働時間) ÷ 12ヶ月 ⇒ 欠勤控除額 = B × 欠勤時間(勤怠欄より) ◯留意点 ・労基法の定めはありません。 ・昭27.5.10 基収6054号により、「割増賃金の計算の基礎となる1時間あたりの賃金額を超えないように」とされていますので、そこを配慮して基本給+その他(ご検討ください)を分子にして計算します。 ・従業員さんの不利益にならぬよう、端数計算については、1円未満を切り捨てでよろしいかと思います。

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